NOISEMAKER“EXIST”レビュー|歌詞に表れるバンドの本質
NOISEMAKERの最新シングル“EXIST”が8月21日にリリースされた。
今年でバンド結成20周年となるNOISEMAKER。その節目の年にリリースされた“EXIST”には、変わらないバンドの本質が表現されている。
NOISEMAKER“EXIST”レビュー
サウンドや展開に特別な派手さはないものの、重心を低くしたサウンドの上でVo.AGの透明感ある歌声が際立つ。余計なものを削ぎ落したサウンドだからこそ、聴いていると歌詞がすっと心に染み渡ってくる。
この楽曲で歌われているのは、「特別でなくてもいい。そのままの君に価値がある」ということ。
NOISEMAKERというバンドは「人間讃歌」だなと常々思う。何かに向かって努力する人、日々もがいている人、そうでない人、全ての人の生を肯定するような楽曲がこれまでも多かった。
【参考】
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そして、20周年を迎えた今もなお、こうした楽曲をリリースするのは、NOISEMAKERというバンドの本質であるという証拠にほかならない。
筆者自身、自己肯定感が低く、なかなか自分を好きになれないでいる。それだけに、NOISMAKERの楽曲に何度も救われてきた。
今の自分を好きになれないと感じている人がいるなら、ぜひ“EXIST”のミュージックビデオを字幕付きで観てほしい。
誰かが自分を評価してくれなくてもいい。自分自身が己の価値に気付き、音楽が背中を押してくれるのなら。それだけで十分なのだ。
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