「DAIGOFEST vol.16」看板画像

PRAISEラストライブレポート|「最後にデケェの落とす」サプライズ発言も

2024年8月18日、PRAISEのラストライブが新宿ANTIKNOCKで行われた。
この日は「DAIGOFEST vol.16」として、アイリフドーパ、Azami、PRAISE、Phantom Excaliverの4バンドが出演。PRAISEはこのイベントのトリを飾った。
ラストライブと呼ぶにふさわしい、これまでとこれからのバンドの想いがこもった、熱気あふれるライブだった。

PRAISEライブレポート

ソールドアウトとなった本公演。フロアはたくさんの人で埋め尽くされている。
SEが流れるとフロアからは大きな歓声が沸く。最後のライブを全力で楽しんでやるという、観客の意地がひしひしと伝わってくる。

Vo.Yutaがステージに登場し、始まりを宣言する。「今から言う言葉も今日で最後。『東京ミクスチャー、PRAISE始めます!!』」
その言葉とともに投下されたのは“No.19”。バンドを続けていく上での信念を歌にしたようなこの曲は、ラストライブの開幕にふさわしい。コーラスを大きな声で歌う観客。一曲目ですでに、この日出ていたどのバンドよりも盛り上がりを見せる。

勢いを保ったまま、高速ビートに乗せて二曲目“EBA”へ。サビに入ると堰を切ったかのようにダイバーが続出。フロアはさらに熱気が立ち込める状態に。
こんなに盛り上がっているのに本当に今日で終わってしまうのだろうか。この場所にいた誰もがそう思っていたに違いない。

MCでは、今回の「DAIGOFEST」のラインナップやこの日に至るまでの葛藤がYutaから語られた。
「ライブ活動を終了すると決めてから、同世代のバンドで4マンやりたいって頼んで、このメンツを呼んでもらいました」「本当は今日のライブもできるか分かんなかった。それぐらい俺たちは今しか見ていない。でも、DAIGO(イベントの主催者)に『そこは筋を通してくれ』って言われて。だから俺たちは今日、筋を通しに来ました」「何者でもない俺をバンドマンにしてくれたのはみんな(=ファン)だから」
ファン、関係者、バンドマン仲間、それぞれへの感謝と想いが感じられる言葉だった。

しかし、一旦曲が始まれば寂しい空気など一切ない、腕っぷしの強さをライブで見せてくるPRAISE。
途中、Gt.manaの弦が切れるハプニングがあったが、Ba.Yuがスラップを交えながらリズムを刻み、そこにYutaが同じく即興で歌詞を乗せるフリースタイルで乗り切る。改めて、場数を踏んできたバンドの経験値と実力の高さを目にし、つくづく今日で終わってしまうのがもったいないと思ってしまう。

セットリストは新旧織り交ぜた内容でまさに集大成。
最後は「生きろ」というメッセージを観客に投げかけた“マルモウケ”で本編は締められた。

メンバーがはけてからすぐにアンコールの手拍子が始まる。まだまだ足りない、これで終わりなわけがないだろう、そんな空気が漂っていた。
アンコールを受けてメンバーがステージに登場すると、Yutaから驚きの発言が。
「俺らの文章ちゃんと読んでほしいんだけど、解散なんて一言も書いてない。ライブ活動終了としか書いてないから!」
先月、PRAISEからのお知らせとして発表された文章には、確かに「ライブ活動終了」としか書かれていない。(※本サイトでも以前公開した記事にて「解散」と表記していました。お詫びいたします。)

「録るもの録ってるし、最後にデケェの落としてから終わってやるよ!!」
と、まさかの新曲リリースの告知が。動揺しつつも嬉しさに沸くフロア。どうやらこれから先も彼らの新しい音楽を楽しむことができるようだ。

サプライズの衝撃そのままに、アンコール“FAKE CREATURE”を披露。「ここまで来いよ!!」というYutaの煽りに、観客はモッシュやステージダイブで応え、フロアの盛り上がりは最高潮に。ぐちゃぐちゃな状態でありながらも、誰もが自分の気持ちを素直に表現するとても美しい時間であった。
観客のたくさんの声援と拍手に包まれて、PRAISE最後のライブは幕を閉じた。

リリース告知があったものの、ライブは最後だと言うのだから本当にもったいない。何度もそう繰り返して言いたくなるぐらい、気持ちの乗ったいいライブを観ることができた。
だが、PRAISEの音楽がこの世から消えてなくなってしまうわけではない。リリースの続報を待ちながら、これからも彼らの音楽を聴き続けていこうと思う。

2024.8.18 PRAISE@新宿ANTIKNOCK「DAIGOFEST vol.16」セットリスト
1.No.19
2.EBA
3.フマジメ
4.NO PLAN DAY
5.DK
6.03
7.Grow Up
8.SUPER YABAI
9.マルモウケ
アンコール
10.FAKE CREATURE

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