
羊文学“Dogs”レビュー|それぞれが自分の足で立つための曲
羊文学“Dogs”レビュー
一音目から歪んだギターが耳を刺激する。行き場のない苛立ちや閉塞感を音にしたような荒々しいサウンドは、調和を求めることなく突き進む。それはまるで、社会で働き、毎日毎日「疲れた」と感じる私たちの気持ちを代弁してくれているかのようだ。
だが、その「代弁してくれている」という感想にすら、塩塚モエカは〈うっせー 分かったフリすんな〉1と吐き捨てるのだろう。
それもそのはず。私だって、私の気持ちを理解したかのように他人に同情されることには嫌気がさす。
この曲は、それぞれが自分の足で立つための曲。
このくだらない世界に嫌気がさしながらも、それでも立ち向かうためにこの曲はある。
“Dogs”を聴いて私たちはまた、明日も歩みを進めるのだ。
1 羊文学 “Dogs”(作詞:塩塚モエカ)より歌詞を引用。
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